バベルの回廊にて

読書あれこれ

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

シブヤで目覚めて / アンナ・ツィマ著

「憧れ」の本質 読書歴はひとまず置いて、現在の読書に戻ろう。 「シブヤで目覚めて」は日本とチェコを舞台にしたチェコの作家による長編小説。 タイトルのシブヤは渋谷のことで、主人公ヤナの魂が閉じ込められてしまう場所。 本題に入る前だが、なぜ海外の…

アンネの日記 / 夜と霧 

「黒んぼのペーター」を書いたら、その後の自分の読書歴を書きたくなった。 インパクトのあった一番古い読書体験が前回の本だったとしたら、その後、手にとった本もまた私の人生のなかで、原体験のように残る本だった。 「黒んぼのペーター」の作者も、ナチ…